市民を説得して、予算を確保して、古代の都市に水路を構築しましょう!
今回は、1人用のタイル配置ゲーム「Aquaducts」をご紹介します。古代の都市の水道構築をテーマにした短時間ゲームで、2015年のBGG Microgame Prototype Design Competitionの参加作品です*1。
各カードには、下部に都市と水路が、上部には2種類の水道設備が描かれています。山札から1枚ずつ引いて配置していくというシンプルなルールですが、単純に絵合わせ的にカードを並べるだけじゃないところがミソです。
まず最初にカード1枚を場に置き、自分のプレイヤー駒として、ダイス1個を1の目にしてそのカードの中央に置きます。
カードを引いてできることは、
(1)世間の支持を得る→捨て札にしてダイス目を1増やす
(2)予算を確保する→カードの設備部分が見えるように脇に並べる
(3)水路を建築する→ダイスがあるカードの隣接スペースに水路が繋がるようにカードを置く
のどれか。
その後、任意でダイスを1マス移動できますが、移動するにはダイスがあるカードの各水路に描かれたダイス目以上の値になっている必要があります。つまり、世間の支持が高くなればなるほど、どの場所でもすぐに工事に取り掛かれるという訳ですね。
カードを使い切った時に、
(1)ダイス目が6
(2)都市内にある各設備の数だけ予算を確保している
(3)完成した都市内に水路と設備が隙間なく並べられている
という3つの目標が全て達成できていれば勝利です。
そもそも各カードの水路が四方八方に延びているので繋げるのが難しいのに、せっかくきっちり水路を張り巡らせたのに、終了時に建築した設備の予算が確保できてなくて負け、ということが時々あります。よく出来てる!
気分転換にちょうどの超軽量級のゲームですが、それなりに考え所があって面白いです。そして、こんなシンプルなゲームなのに工事のためには住民の説得と予算が必要というのがキレイに落とし込まれてるのが美しいですね。
(追記20201106)作者に許諾いただいたのでBGGに和訳ルールをアップしました。
Aquaducts
- 人数:1人
- 時間:5 - 10分
- 年齢:8歳以上
- 作者:Dave Mansell
- データ:カード・ルール(BGG)
- データ以外に必要なもの:6面体ダイス 1個
- 和訳:作りました(BGG)
- 作り易さ:簡単(A4用紙 3枚、スリーブ 24枚)
*1:このブログでよく紹介しているPrint and Playのコンテストとはまた別のものみたいです。BGGはいろんなコンテストがありますね。