カード9枚のタイニーパンデミック
「Contagion」という究極にミニマムなものが出てしまったために印象が薄くなりがちですが、今回ご紹介する「Epidemic」も、わずかカード9枚で名作パンデミックを表現している意欲作です。2018年のBGGの9-Card Nanogame PnP Design Contestの参加作品。上の写真は僕が適当に和訳したカードを使っています。
1〜5人用ですが各自の役割や手札などはなく、手番で場に並んでいるカードのいずれかを選択するだけなので、奉行問題は通常のパンデミック以上に発生しやすいです。基本的には1人用ですね。
アクション用のカードが5枚、世界地図のカードが3枚、研究・流行トラックのカードが1枚という構成で、研究トラックの最後のマスまで研究トークンを進められたらゲームに勝利、それまでに①全ての都市にウイルスが蔓延する、②配置するウイルストークンがなくなる、③流行トークンが最後のマスに到達してしまう、のいずれかになるとゲームオーバーです。
手番では、任意に選んだアクションカードの効果を適用して、そのカードは一番左に移動し、残りのカードは右にスライドします。その際、選んだカードより右側のカードにウイルスコマが溜まっていき、選んだカード上にあるウイルスコマがマップ上の各都市に置かれていきます。アウトブレイクはなく、代わりに流行トラックが進んでいくとウイルスが突然変異をして、マイナス効果のあるカードのアクションが強力になります。迅速に研究を進めつつ、右側にあるほど強力な効果になるイベントカードをどのタイミングで使うかが勝敗の分かれ目ですね。
システムは元ゲームのパンデミックとは随分違いますが、マップが小さく世界の都市数が少ないため、あっという間に世界中にウイルスが感染していく様子など、プレイ感はパンデミックそのもの。すぐ作れるので、興味があればぜひプレイしてみてください。