人気のスマホゲーム「Reigns」がボードゲームになったら
今回は、先日キックスターターでのバッカー募集が始まった「Reigns: The Council」をご紹介します。スマホでスマッシュヒットした同名アプリ*1のボードゲーム化で、作者は「あやつり人形」や「ババンク」のブルーノ・フェドゥッティとエルヴェ・ヘンリー。フェドゥッティは分かるけどもう1人はどんな方?と思って調べたら、「髑髏と薔薇」や「ミラーズホロウの人狼」を手がけてるデザイナーの方でした...。
有名デザイナーコンビによる期待作!ということで、キックスターターのページからPnPデータをダウンロードして和訳したのですが、実際にプレイする機会は少し先になりそうなので、今回はルールを読んでみての感想です。
スマホの元ゲームは個人的にも好きなゲームで、プレイヤーは国王となり、次々とやってくる謁見者の様々な要望(協会の保護や隣国との戦争、食糧援助など)に「はい」か「いいえ」で答えるだけ。国には教会、軍事、人民、富の4つの社会の柱のパラメーターがあり、要望によってそれらが変化していくのをバランスを取りつつ、末長く国を統治していくというゲームです。
今回のボードゲーム版では、プレイヤーは順番に誰か1人が国王、残りは全員王の顧問となります。することはスマホ版と同じで、各顧問が国王に提案カードを出し、国王はそれを承認か拒否のどちらかを選択します。各顧問には、2つの柱に関連する秘密の目標があり(強い人民と弱い軍隊、強い教会と多くの富など)、国王は顧問の秘密の目標に関係なく4つの柱のバランスを保たなくてはなりません。柱の1つが弱すぎたり強すぎたりすると、その国王の時代は終わり、次のプレイヤーの国王の時代が始まります。
元ゲームとの一番の違いは、各顧問が提案カードを提出するだけでなく、その内容に合ったロールプレイをする事でしょう。例えば、旗と聖杯が描かれたカードを提案する場合は「聖なるアーティファクトが隠された場所を発見しましたが、残念ながら隣国にあり、入手するためには軍隊を送る必要があります。」というような感じで、元ゲームでは台詞が書かれていた部分が全てプレイヤーに委ねられています。また、他の顧問の提案についても議論をしてもよいので、いかに自分の有利な状況になるように仕向けるか、そして国王はそれらをどう上手く捌いていくか、というアナログならではのコミュニケーションゲームになっているようです。
パラメーター管理の部分は上手く元ゲームのシステムを使っているので、コミュニケーションゲームとロールプレイに抵抗がなければ、面白いんじゃないかなぁと思います。(プレイできたら追記します。)
Reigns: The Council
- 人数:3 - 4人(製品版は3 - 6人)
- 時間:40分
- 年齢:8歳以上
- 作者:Bruno Faidutti and Hervé Marly
- データ:Reigns: The Council by Nerial(Kickstarter)
- 和訳ルール:作りました*2
- 作り易さ:やや困難(A4用紙 21枚、カードスリーブ72枚)*3