8ヶ月間で3500kmを踏破するアパラチアン・トレイルに挑戦する紙ペンゲーム!
今回は、アメリカ東部のアパラチア山脈を縦断する長距離の自然歩道、アパラチアン・トレイルをテーマにした紙ペンゲーム「Thru the Appalachian」をご紹介します。自然歩道といっても、その距離3,500km!毎年多くのハイカーが、初春の3月から山が閉鎖される10月までの8ヶ月間での踏破に挑戦する、全米で一番有名なロングトレイルだそうです。確か昨年のステイホーム初期の頃に公開されたPnPゲームですが、先日Kickstarterでの製品化の際に日本語ルールを公開してくれたので、友人たちとリモートで遊んでみました。
黒、白、赤、緑、青の5色のダイスを使い、地図の左下か右上のキャビンから反対側のキャビンを目指して出発*1し、途中、写真を撮ったり日記をつけたりしてゲーム終了時に最高得点のプレイヤーが勝利します。毎ラウンド、任意のプレイヤーがダイスを振って現在の月と黒ダイスの出目に合わせて天候が決まり、水分が減っていきます。その後、各プレイヤーがそれぞれ好きなアクションを2個選びます。白ダイスならスタンプを押したり記念写真を撮るなどのイベント、オレンジダイスは移動、緑と青はそれぞれ体力と水分の回復です。
このゲーム、なんとなく楽しそうなハイキングのイメージがありましたが、いやいや、メチャメチャ過酷です!体力と水分は回復しないと疲労が溜まって得点計算時での失点になるのですが、基本的に凄い勢いで消耗していきます。それらの回復ばかりしてたら全然前に進めなくて、おまけにスタンプ押したり写真撮ったりしないと得点も伸ばせないから、ある程度体力と水分を犠牲にしながら旅を続けないと高得点を狙えません。実際のアパラチアン・トレイルも、踏破に成功するのは10%以下だそうで、そりゃ難しいわ。ということで、初回は全行程の半分程度でシーズンが終了してしまいました。後日、1人でソロモードで再挑戦して、ギリギリ最後の週に滑り込みで完走できました!
Kickstarterはすでに終了していますが、記事公開段階ではまだレイトプレッジ受付中です。デザイナーの方は日本在住で日本で生産されるのか(先日のゲームマーケット2021春でも販売予定だったけど、出展取りやめられたようです)、なんと日本だけ送料無料というKickでは珍しい条件となっています。このゲームは、体力と水分が常に上下して書いたり消したりしないといけないので、Kickのホワイトボードマーカー仕様はいいですね。
こういう、旅がテーマのゲームって普段以上に想像力が広がって好きです。トラブルに一喜一憂すること自体が楽しくて、勝敗を超えて満足感を得られるのも良いですよね。
と、ここまで書いてKICKSTARTERのページを見たら、日本語ドラフトルール削除されてました。その後、公式サイトでPnPデータが配布されているのを発見しましたが、サイトが出来たばかりなのか、ソロプレイやヴァリアントで使用するカードなど一部のデータはまだ未公開だったり別のゲームのURLになってたりと、ちょうど製品化のややこしいタイミングで記事を書いてしまったみたい😭。とりあえず、ルールとシートはダウンロードできるのを確認*2したので、ご興味あればぜひ遊んでみてください!
Thru the Appalachian
- 人数:1-5人以上
- 時間:30分
- 年齢:10歳以上
- 作者:Patrick Engro
- データ:シート、ルール、拡張カード、ソロプレイ用カード(BGG・Engro Games)
- 日本語データ・ルール:Engro Games
- データ以外で必要なもの:鉛筆、消しゴム、ダイス6個(赤2、青1、緑1、白1、黒1)
- 関連サイト:デジタルダイス(Engro Games)、KICKSTARTER
- 作り易さ:簡単(A4用紙 4枚+シート人数分、スリーブ18枚)