TKDK PNP|プリントアンドプレイのボードゲームのブログ

ときどきプリントアンドプレイのボードゲームで遊びます。

First Snow

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白熊が怖い!厳しい冬を生き抜くイヌイット達を描いた2人用カードゲーム

今回は、前回ご紹介した「Under Falling Skies」と同じデザイナーの2人用PnPゲーム「First Snow」をご紹介します。実はこれも2017年の9-Card Nano game P&P Design Contestで総合1位になっている作品で、「Under〜」同様にわずか9枚のカードしか使っていないのになかなか歯応えのあるゲームですよ。

プレイヤーはイヌイットとなり、夏から冬にかけて各地を移動して厳しい環境を生き抜くゲームです。裏表にそれぞれ夏と冬の風景が描かれた6枚の土地カードがあり、各プレイヤーは毎ラウンド任意のカードを2枚選んで自分のイヌイットがキャンプを張る場所を決めます。その場所にある資源を組み合わせて道具を作ったり、食糧を確保したり暖をとったりしながら、来るべき冬を迎える準備をするのですが、ラウンドが進むごとに徐々に土地カードが冬面に変わっていき、全ての土地が冬になればゲーム終了です。

ゲーム開始時の夏面には草や果物などの資源が豊富にあるのに、冬になるにつれて資源が少なくなっていくところが、テーマとしてもゲームとしても機能していて良くできているなぁと思います。また後半は暖をとるのがとても重要で、自分のキャンプの上空にある雪片の数だけ木を燃やせればそのラウンド数分の得点をもらえることになります。(1ラウンドは1点ですが、6ラウンド目は6点!)

そして、なんといってもこのゲームの一番のポイントは白熊です!ラウンドの開始前に、各プレイヤーが白熊が徘徊するカードを秘密裏に決めておき、相手プレイヤーがそのカードを取れば、その場所に白熊が出現します。白熊がでてしまうと、毎ラウンド2回しかない手番が1回になってしまい、これが超きつい。手持ちの道具などで取りたい資源をある程度予想できるので「このカード欲しいけど、白熊がいる気がする....」ということが常に起こり、さらに自分が設定した白熊出現カードは自分も選べないため、たった6枚のカードしかないのに、各カードの資源や雪片の数、相手の予想、自分が欲しい資源をふまえて、自分と相手の白熊カードを考えるのが本当に苦しい(楽しい)です!

プレイ時間が40分〜50分と結構長めなのは、たぶんこのカード選びが長考しがちだからじゃないかなぁ。時間の割にプレイ感は全然重くないので、ぜひ遊んでみてください。面白いですよ。

First Snow

  • 人数:2人
  • 時間:40 - 50分
  • 年齢:10歳以上
  • 作者:Tomas Uhlir
  • データ:カードルール(BGG)
  • データ以外に必要なもの:六面体ダイス 8個(青3、赤3、白2)、トークン 8個(青4、赤4)
  • 和訳ルール:作りました(BGG)
  • 作り易さ:簡単(A4用紙 2枚、カードスリーブ 9枚)

[ちょっと間違えやすいルール補足]

  • 持ち越しできるアイテムの所持数は、道具、資源を合わせて4つまで。
  • 道具を作れば、対応するすべての資源に効果あり。
  • 雪片があれば、足りない場合も木はすべて燃やさなければならない。
  • 夜のキャンプでのアクションの順番は、先に道具の破損・修理があり、その後に新しい道具の作成。
  • 次ラウンドの手番順は、今回選択したカードのダイス目の順。