荒廃した野生動物の生息地を甦らせましょう。
BGGのPnPゲームコンテストの常連Mark Tuckさんの新作は、荒廃した土地をrewild(再野生化)することがテーマの1人用のタイル配置ゲーム。「Orchard」や「Grove」など、この人、こういうシンプルなタイル配置ゲーム作らせたら本当に上手いですね。
4マスに分かれた正方形のタイルは、森林、低木地帯、湿地の3種類の野生動物の生息地が描かれており、それぞれの生息地ごとに1〜4の値の4枚の動物トークンがあります。ルールはとても簡単。毎ターン、山札からタイルを取り、場のタイルに繋がるようにタイルを置くだけ、なのですが、隣接タイルに対して必ず1マスずらせて置く必要があり、さらに隣接する全てのマスが同じ生息地になるように置かなければなりません。たったこれだけのルールを加えるだけで、グッとパズル感が増しますね。さらに、4枚のタイルをずらして配置することで中央に1マス分のスペースができるので、その際、必ずそのスペースに動物トークンを配置します。動物トークンの値と隣接する同じ生息地のマス数を乗算した値が得点となる*1ので、できるだけ周囲を同じ生息地にして、高い値の動物を配置したいところですが、ここでも一工夫あり、ゲーム開始時に並べた一番右の動物から配置するのが基本で、他の動物を置きたければ、山札のタイルを捨てなければなりません。ゲームの目的は、できるだけ同じ生息地を繋げて各生息地の最大面積を広げることなので、置けるタイルが少なくなるのは避けたい、でも動物トークンで得られる得点も最大化したい、というシンプルなジレンマ。ルールはこれだけです。うん、美しい。こういう、ずっと前からあったかのような、シンプルな面白いゲームと出会えるの、楽しいですよね。タイルをずらせて空きスペースに動物を配置することがその動物の生息地が広がっていく様子にもなっていて、テーマとシステムが上手く組み合わさっていて素晴らしい👏
タイルゲームなので、厚紙に貼るのが良いです。簡単に作れるのでぜひどうぞー。