TKDK PNP|プリントアンドプレイのボードゲームのブログ

ときどきプリントアンドプレイのボードゲームで遊びます。

Black Sonata

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舞台は16世紀のロンドン、手掛かりを集めて神出鬼没の貴婦人を追え!

今回は、シェイクスピアの詩集に登場する「ダークレディ」をテーマにした1人用のPnPゲーム「Black Sonata」をご紹介します。なにそれ?難しそうって思うかもしれませんが(思わない?)、このゲームあまり題材は気にしなくても大丈夫です。すごく雑に説明すると、論理パズルの要素を加えた1人用のスコットランドヤードです。面白そうでしょう?

ゲームの目的はロンドンの街に現れるダークレディを探し出すこと。手番では(a)自分のコマを1マス移動させる、または(b)現在地でダークレディを捜す、が主なアクションです。このゲームの一番よくできているなぁと思う部分が、スコットランドヤードの犯人役にあたるダークレディの移動が、カードで見事に自動制御されていることです。写真下部にあるカードの山札がダークレディの移動経路で、山札の一番上のカードアイコンが現在位置を表します。写真では、家のアイコンがある地図上の場所のいずれかにいるということですね。毎ターン移動していくので前後のカードのアイコンでダークレディの移動を推測して、自分のコマを先回りさせてちょうどダークレディがいると思われる場所で彼女を捜します。探索の判定の仕方もよくできており、各場所のカードには穴が開いていて(写真右側に鍵穴のあるカードがそれです)、その場所のカードと山札の一番上のカードを重ねて、穴から貴婦人のマークが見えると探索に成功です!*1

でもこれだけではまだ彼女を見つけることはできません。探索に成功すると彼女の手がかりを発見したということで、手がかりカードを1枚獲得します。手がかりカードには3種類のダークレディの特徴を表したアイコンが描かれていて、そのうちのいくつが本当の特徴かがカード右側の数字で分かります。そうやって何度も探索を成功させて、複数枚の手がかりカードを組み合わせて論理パズルを解き、ダークレディの本当の特徴を3つ特定させた上で再度探索を成功させると、見事ダークレディを見つけることができ、ゲームに勝利します。

ちょっと地味な見た目であまり食指は動かなかったのですが、ルールを和訳されただいすけさんがオススメしていたので作ってみたら、これは確かに当たりでした。論理パズルも移動経路も何パターンも存在し、さらに難易度調整もできるので何度でも楽しめます。推理ゲーム好きな方はぜひ!特にダークレディの移動のシステムは一見の価値あります。まぁ、カードに穴を開けないといけないので、作るのかなり面倒ですけど。

だいすけさんのサイトでは作り方も詳しく紹介されているので、そちらもぜひご覧になってください。

Black Sonata

  • 人数:1人
  • 時間:30分
  • 年齢:12歳以上
  • 作者:John Kean
  • データ:カード他ルールBGG
  • 和訳ルール:BGG
  • データ以外に必要なもの:プレイヤー駒 1個、トークン 4個
  • 参考サイト:Idle Blog
  • 作り易さ:かなり面倒(A4用紙 12枚、スリーブ12枚)*2

*1:この流れをアナログで成立させてるのがすごい。このシステムのお陰でスコットランドヤード(じゃないけど)が1人でできます!

*2:カード類は表裏をカットしてスリーブに入れるだけですが、一部のカードがパンチなどで穴を開けないといけません。