苦悩するジキル博士となり、ハイド氏の暴力性と欲望を抑え込め!
今回もカード1枚(とダイス)で遊べるPnPゲームをご紹介します。「レス・アルカナ」や「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」を手掛けたトム・レーマンによる、短時間で遊べる1人用のダイスゲーム「Jekyll / Hyde」です。BGGで開催中の2020 1 Card Game Print and Play Design Contestの参加作品で、見つけた時は、ん?これ本当に本人?なんでコンテストに参加してるの?とちょっとビックリしました。他の参加作品のスレッドに感想書き込んだりもしてて、コンテスト楽しんでるみたいです笑。
ゲーム内容は、ヤッツィーのようにダイスを振って役を作り、指名手配・善行・エリクサー・渇望の4つのパラメータを変動させて目標値に出来ればクリア、というシンプルなものです。
カードは表裏でジキル博士とハイド氏の面となっていて、それぞれできるアクションが異なります。ジキル博士の時は、善行を積みエリクサーを作る、ハイド氏の時は暴力性を抑えられなければ指名手配の数値が上がってしまいます。
スタート時は手持ちのダイスが4個しかない(最大8個)ために役を作るのが難しく、最初はダイスを増やすことに専念しつつ、各パラメータをやり繰りしていきます。なにより一番重要なのがエリクサー。ハイド氏に変身する時やジキル博士に戻る時に必要になるのですが、在庫が2つ以上ないとエリクサーを増やすことができません。これが地味に効いていて、何かしようとするとどんどんエリクサーが減っていき、在庫切れになってしまうと、原作小説同様に悲しいラストとなります。
ダイスも増やしたいし、エリクサーも必要!さらに善行を上げて、渇望を下げないとクリアできない!と、相反するパラメータのバランスをとっていくことが、ジキルとハイドというテーマと見事にマッチしていますね。カード1枚ですぐに作れるので、ぜひお試しあれ。